外出自粛で時間ができ、これまで以上にホームベーカリーが活躍しています。
しかしパン作りに不可欠なドライイーストが品薄になっています。
これを機に、自分で酵母を作ることにしました。
初めての酵母作りについてまとめました。
ホームベーカリーに欠かせないドライイースト
Stay Homeが推奨され、家で料理をする人が増えています。
買い物を控える意味でも、存在を忘れていたホームベーカリーが復活しているご家庭も多いでしょう。
全国一斉休校が始まった頃は小麦粉が品薄になりましたが、今はパン作りに欠かせないドライイーストが欠品しています。
食パン作りの必須材料
菓子パンや食パン、フランスパンなど様々な種類のパンがありますが、まずはベーシックな食パンの材料についてです。
甘いタイプやデニッシュタイプ、リッチな生食パンもありますが、欠かせない材料は下記です。
- 小麦粉(強力粉)
→小麦粉には薄力粉・中力粉・強力粉があり、グルテンのもとになるたんぱく質の量で分けられます。
たんぱく質量の少ない薄力粉でもパンは作れますが、慣れないうちは強力粉を使いましょう。 - 水
→小麦粉と混ぜるてこねることでグルテンという粘りを出します。
グルテンはパンをふっくら膨らませたり、うま味のもとになります。 - パン酵母
→菌がアルコール発酵すると炭酸ガスが生じます。
そのガスをグルテンで閉じ込めることにより、ふっくらと膨らみます。 - 食塩
→味付けや発酵状態を安定させるために使います。
その他、なくても大丈夫ですが一般的に使われている材料はこちらです。
- 砂糖
- 油脂(バター)
- スキムミルク(牛乳)
パン作りの工程
パンができる工程です。
- 粉と水・塩を混ぜてこねる
→粘りが出るまで混ぜ、グルテンを形成します。 - パン酵母を混ぜて発酵させる
→酵母が発行する際のガスでパン生地を膨らませます。 - 成型・焼く
→パンケースに入れたり丸めたりして形を整え、焼き上げます。
ジャムおじさんの手順を思い浮かべるとわかりやすいですね。
パン作り初心者にはホームベーカリーがおすすめ
とはいえ、手作業でのパン作りは粉も飛び散るし準備や片付けが大変…
家庭で手軽にパンを作るにはホームベーカリーが便利です。
(ちなみにクックパッドなどのレシピサイトでは「HB」と略して書かれます)
1斤サイズ・1.5斤サイズがありますが、初めて購入するならレシピのベースになることが多い1斤サイズがおすすめです。
パン酵母はパンを膨らませるために必要
パン作りの工程2で使うパン酵母ですが、パン作りに慣れていない人でも扱いやすいのはドライタイプです。
ホームベーカリーにもそのまま使えます。
ドライタイプにはパン作りに適した酵母のみから作られる「イースト」と、野生の酵母である「天然酵母」があります。
イースト
イースト菌を乾燥させたものがドライイーストです。
本来ぬるま湯での予備発酵が必要ですが、予備発酵不要のものもあります。
一般的なスーパーで購入できるドライイーストはほとんど予備発酵不要ですが、購入の際は作り方を確認しましょう。
サフやフェルミパンはスーパーではあまり見かけないですが、ネット通販やカルディなどで取り扱っています。
大容量タイプは小分けにして冷凍保存がおすすめです。
スーパーカメリヤはメジャーなブランドなので、スーパーで見かけたことがあると思います。
天然酵母
天然酵母はパン専用ではありませんが、パン作りにも使えます。
ドライイーストのように顆粒になっている予備発酵不要タイプはホームベーカリーに直接投入できます。
ドライイーストに比べると金額的には高いです。
酵母は自宅で作れる
ドライタイプのパン酵母にはイーストと天然酵母があると書きましたが、酵母自体は自宅で培養も可能です。
ただし、発酵の管理や酵母が完成したかの見極めは自己判断になります。
そのため敬遠していたのですが、あまりにドライイーストが品薄で価格も高騰しているためチャレンジしました。
初心者向けの酵母はヨーグルト酵母
自家製酵母の代表はレーズン・酒粕・ヨーグルトです。
ワインが出来上がるのはぶどうについている酵母のおかげですし、ヨーグルトは牛乳が発酵して作られます。
酵母は身近に存在していますね。
酒粕は一度チャレンジしましたが周囲に赤いものが付きだしたので、不安になり捨ててしまいました。
初心者は不安ならあきらめが肝心です。
醸造アルコールを加えて練った酒粕を使ったのですが、酵母作りには米と麹だけのものが適していたようです。
その後クックパッドで初心者向けのヨーグルト+強力粉というものを見つけ、そちらでチャレンジしています。
自家製酵母の成否は匂いと見た目がポイント
いろいろ調べたところ、発酵がうまくいったかの目安は匂いが大きいようです。
はっきりした基準はないようですが、大きなポイントをお伝えします。
匂い
「ぞうきんのような臭い」など、嗅いで顔をそむけたくなるような場合は失敗のようです…
ヨーグルト酵母についてはアルコール発酵という過程があるため、アルコール臭がすることがあります。
それは正常な発酵過程なので問題ありません。
見た目
黒や緑などのふわふわしたものはカビの可能性が高いです。
容器のふちなどに注意しましょう。
発酵してくると細かい泡が上がってきます。
しゅわしゅわした状態は発酵がうまくいっている目安になります。
炭酸ガスが発生しているのでふたを緩めるなどして容器の破裂に注意しましょう。
ヨーグルト酵母作成の様子
最後に、実際に私が作成した写真を載せます。
初めての方の参考になれば幸いです。
初日
置き場所はキッチン。
家の中では暖かいほうです。
温度計はないのですが、ココナッツオイルが液化していたので24℃以上にはなっていたようです。
2日目
1日数回、瓶のふたをあけて上下が返るように振っていたところ、2日目には気泡が見えるようになりました。
3日目
気泡が大きく入るようになったので、追加の強力粉を入れて混ぜました。
蓋を開けるとかなりアルコール臭が強いです。
5時間ほどで倍くらいの高さになるようですが、なっていなかったので砂糖少々と強力粉小さじ半分を追加しました。
あまり温度が高くないのか、まだ高さは出ていません。
まとめ:酵母作りは愛おしい
酵母培養はほぼ初めて(失敗経験あり)でしたが、現在3日目を迎え、順調そうです。
先ほどのクックパッドのレシピでは現在⑥の工程です。
実際に自分で酵母を培養すると、生きているんだなあと感じられます。
気泡が上がってくると、その活動を感じられて愛おしくすら思えました。
気温が高い日が増えますが、こまめに様子を見て大事に育てていこうと思います!
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